第50回 2012年10月
秋風を射貫きて消えし女騎手 五郎
美々しく飾り立てた流鏑馬の武士たち。まず先頭は五十歳前後か。走りつつ弓をつがえ
るが肝心の馬がゴトゴトと上下動するので定まらず失敗。二番手の若く美しい騎手、
風のように走ってきてサッと森蔭にきえたあと命中した標的の杉板が割れて舞いあがる。
切れかけのピンクネオンや秋の風 文福
どこか北国の淋しい街の夜。連れだって飲み屋へでかけた。切れかけのネオン
が明滅する店をのぞくとわびしい顔の女性が椅子に座っていた。
秀句三選
入選七句
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